神絵師がみんなやってる「上下反転模写」がホントにスゴイ!やり方とコツ

絵画を描くミカ 模写

絵が上手な人は「上下反転模写」をやって画力の訓練をしています。上下反転模写は、人間がものを認識するしくみを逆手にとって効率的に絵を描く能力を向上させるための練習法です。今回はこの上下反転模写について、効果と効果的である理由、やり方、コツを紹介していきます。

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上下反転模写の効果

立体が正しく描けるようになる

我々がイラストを描く時、生まれてから現在までの間で間違って学んだ絵の知識がどうしても出てしまいます。例えば、学校の先生や友達が誤って描いた記号的なイラスト(カモメをMみたいなマークで描くのがよい例です)などの影響を大きく受けています。

上下反転模写を繰り返し行うと、これらの誤った学習がだんだんと正しい立体の知識に置き換わってきます。ですから、カモメをMマークではなく鳥の形に描けますし、飛んでいるところだけでなく陸に止まっているところ、寝ているところなど、思いの通りに描くことができるようになります。

イラストのゆがみが直る

あなたが描いたイラストを紙の反対側から透かしてみたり、鏡に映したりしたときに、ひどくゆがんでしまっていた経験はないでしょうか?これは、立体を紙に落とし込んだ時のゆがみを正しく認識できていないことが原因です。

上下反転模写を実践すると、ゆがみを認識する能力がつきますので、自然とゆがみのないイラストを描くことができるようになります。

イラストを描くスピードが早くなる

イラストを描くのが遅い人のほとんどが、絵を描くことと関係のない状態に時間をたくさん使っています。例えば何本も迷い線を書いたり、消しゴムで消したりといった時間です。こうなってしまう原因は、頭の中に描きたい対象がちゃんとイメージされていないのに描き始めてしまっていることにあります。

上下反転模写を行うと、描きたいイラストが思いついたときに、構図やポーズ、立体などがその時点で頭の中にできてしまうので、描き始めてから悩むことが無くなります。あとはイメージ通り鉛筆を動かすだけなので、描くスピードが飛躍的に向上するのです。


上下反転模写はなぜ効果が高いのか

我々の脳は、生活をスムーズに行えるよう、経験や学習によって考え方の枠組みを作り出します。例えば、バスに乗るときのことを考えてください。初めて乗る路線であっても、路線や運賃を確認して、切符や電子マネーを使って乗ることができますよね。これは、脳が確認や支払いのパターンを理解しているので、戸惑わずに一連の動作をすることができるのです。

その他にも、料理をするとき、車を運転するとき、もちろん絵を描く時もそうです。こういった考え方の枠組みがあるから、我々はスムーズに生活することができるのです。

しかし、考え方の枠組みにはデメリットもあります。一度枠組みが作られてしまうと、その枠の中にとらわれやすくなり、今までのパターンを破って新しいパターンを作り出すことが難しくなります。いわゆる「ハマった」状態になってしまいがちなのです。

絵についても同じで、この枠組みが上達のジャマになってしまうことがあります。上達するためにはやり方を変える必要がありますが、やり方を変えて絵を描こうとすると、脳の枠組みの理性が働き、「これまでちゃんと描けてきたやりかたで絵を描け」とブレーキをかけてしまうのです。

もしあなたがふつうの模写をやってもなかなか上達しないというのならば、このパターンにおちいっている可能性がとても高いです。この状態を抜け出すためには、脳に「全く新しいやり方が必要だ」と思いこませなければなりません。

そこで、上下反転模写の出番になります。キャラクターの顔を正しい向きで模写しようとすると、純粋に模写しているつもりでも、さきほどの枠組みが働き、自分の知っている「顔の描き方」が付け加えられてしまいます。そこで、模写する対象の顔を上下反転することで、脳に記憶されている情報に認識されにくくし、枠組みの働きを抑えることができるのです。ですから、枠組みにジャマさせずに新しい描き方を覚えることができるわけです。

やりかた

やり方はシンプルです。模写する対象を上下反転して、それを模写してください。マンガ本を模写しているのならば、本を机の上で180度回転させれば良いわけです。その他のやり方は、通常の模写と同じです。

模写が終わった後、紙を回転させて正しい向きに直してみてください。自分でもびっくりするくらい、精密に模写されていることがわかるはずです。

上下反転模写のコツ

上下反転模写の効果をしっかり引き出すためには、やり方にコツがあります。

逆→正の2通りやる

上下反転して模写してその効果を確認した後、こんどは正しい向きに直して模写を行いましょう。上下反転した時にすでに枠組みを打ち破っているのですから、その状態で正しい向きの模写をすると正しい向きのイラストの描き方を脳に学習させることができます。


頭の中で正しい向きに直さない

上下反転したイラストを模写するときに、「これは正しい向きではこの形だから・・・」と考えないようにしましょう。これをしてしまうと、せっかく模写の対象を反転したのに元も子もなくなってしまいます。上下反転模写をするときは、反転して認識せずに、線そのものを模写するか、反転した「物体」そのものを描くようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。上下反転模写は、シンプルでありながら非常に強力な画力の訓練なので、たくさんの神絵師が実施しています。是非、絵の練習に取り入れてみてくださいね。

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チュンすけ

チュンすけ

漫画家、兼イラストレーター。 漫画・イラスト制作の指導もしています。 2019年から脱サラし、念願のイラストレーターとして活躍中! 詳しいプロフィールはこちら

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